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御嶽山の噴火について

この山行の約2ケ月後の9月27日に御嶽山の噴火がありました。
土曜日の正午頃ということもあり、多くの方が犠牲になりました。
心よりご冥福をお祈り致します。

この出来事は山登りをする者として、あらためて色々なことを考えさせられました。
人は自然の前ではあまりに小さな存在です。
それでも過去の経験から何かを学び、そして何かを未来につなげられればと思います。

今回、御嶽山の山行をそのまま掲載することにしました。

山を愛する者として
あの出来事を忘れないように。
そして、かつてのあの美しい風景を忘れないように。



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御嶽山は山岳信仰の山だ。
一般的には富士山、白山、立山で日本三霊山と言われる。
ただ、御嶽山を三霊山の一つとする説もある。

始めて御嶽という名を聞いたのは「御岳百草丸」だった。
信州出身の嫁さんはこの整腸剤を愛用している。

朝5時30分、中の湯の駐車場を出発。

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すぐに中の湯の小屋がある。

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モミジカラマツ。

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マイヅルソウ。

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ツマトリソウ。
白色の花が続いている。

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6時30分、行場山荘。
ここで5分ほど休憩する。

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しばらくは樹林帯の中を進む。

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景色が開けると八合目だった。
7時25分、女人堂。
かつて、女性はここまでとされた場所だ。

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女人堂からは頂上方面が望める。
7時40分、女人堂を出発。

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登山道横にはまだ残雪が残る場所がある。

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ナナカマド。

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オオヒョウタンボク。

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多くの石仏や石碑が人々信仰を物語る。

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行く先は幻想的な風景だ。

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上には山荘が幾つも見える。
それだけ信仰で訪れてくる人達がいるということだろう。
すぐ先では信仰で登っている人達が休憩をとっている。

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講の霊神の案内のようだ。

信仰の団体のことを「講」と言い、地域ごとに構成される。
講での信仰の指導者が「先達」と呼ばれる。
「行者」とは仏道・修験道の修行をする人をさす。
霊神とは過去の行者を神格化した存在で、限られた行者が霊神になれるという。
霊神の名前は神主や先達によって名付けられ、霊神の名が刻まれた石碑を「霊神碑」という。


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アカモノ。

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オンタデ。

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少しずつ空が近づいてきた。

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山小屋で買い物をした時に登頂記念証をもらった。

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鳥居をくぐると、稜線はもうすぐそこだ。

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稜線に出た。
向こうが頂上方面だ。

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頂上直下の山荘を抜けていく。

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9時30分、御嶽山山頂。
山頂の標識の左向こうがこれから回るお鉢(一ノ池)で、右向こうに二ノ池が水を貯めている。

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20分ほど頂上で休み、お鉢巡りを開始する。
いきなりガレ場を結構を下る。

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地獄谷を左手に見ながら進む。

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地獄谷からは煙が立ちのぼる。

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少し行った先で昼食をとる。

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再び、お鉢巡り開始。

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ミネズオウ。

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イワウメ。

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アオノツガザクラ。

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岩がゴロゴロしているが、岩の隙間を見つけては花が咲いている。

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お鉢の反対側から山頂を眺める。

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途中から道は二ノ池に向かっていく。

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キバナシャクナゲ。

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二ノ池まで下りてきた。

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チングルマとイワツメクサのお花畑。

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ミヤマダイコンソウ。

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ツガザクラ。

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オンタデ。
この山で初めて見つけ山のあちこちで見かけたので、私にはこの山を象徴する花になった。

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12時、下山開始。

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まだ下る人よりも登ってくる人の方が多いようだ。

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13時30分、行場山荘まで下ってきた。

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中の湯までくればゴールは近い。

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14時10分、ゴール。

ふもとから石碑(霊神碑)が立ち並び、初めは正直ちょっと異様な雰囲気を感じた。
山を登るにつれ、先に感じた雰囲気はその山への信仰だと理解できた。

私は故郷の山として富士山を毎日眺めている。
富士山も今も信仰の人々が登っている。
色々なことを御嶽山と富士山を並べて思いを巡らせた。


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