今日は前穂高岳に登る。
さて、どんな風景が見れるだろうか。
2時に起床し、3時10分に小梨平キャンプ場を出発。
3時39分に岳沢の登山口を通過した。
真っ暗な樹林帯を進む。
熊が出そうでめっちゃ怖い。
2人で熊鈴をならし、2人で大声で歌う。
歌が途切れてしまうと、嫁さんが怒りだす。
俺にはこっちの方が怖い。
さらに今日は蒸し暑い。
休みたいが、熊が怖くて休めない。
最初のガレ場に出た頃に、辺りが明るくなってきた。
眼下の上高地の風景も目覚め始めてきた。
嫁さんが稜線を眺めている。
西穂から奥穂への稜線だ。
正面に見えるのは、天狗の頭のようだ。
5時30分、胸突八丁。
途中で気づいたが、登山口から岳沢小屋までカウントダウンする標識がある。
暗いうちは標識を確認している余裕がなかった。
0が岳沢小屋なので、後少し。
稜線に朝日が当たり始めた。
歩きながら 見ていると、段々と日の当たる部分が増えていく。
そこには自分とは違う時間が流れているようで、思わず見とれてしまう。
おっ、やっと山荘が見えた。
ここからガレ場を横切るようだ。
見上げると、稜線が立ちはだかっている。
思わず、後半の登りの傾斜の急さを想像してしまう。
上高地の方は雲が棚引いている。
台風の影響がもう出始めてきたかと心配になる。
予報では、明日からは天気が崩れる。
この赤い実の木、何という名前だったか。
5時51分、岳沢小屋に到着。
ここで、しっかりと休むことにしよう。
自分の地図で見ると、岳沢ヒュッテ跡とある。
以前はここに岳沢ヒュッテがあった。
雪崩による小屋の全壊や経営者の事故死などの不運が重なって、しばらく営業が休止されといた。
そして2010年に岳沢小屋として営業が再開された。
この方向から眺める上高地は美しい。
上高地を眺めながらの食事は至福の一時だ。
6時35分、岳沢小屋を出発。
こけから先はヘルメットを着用する。
ここからは岩と急登が待っている。
まずはテント場の中を進む。
ここでテント泊して、上高地の景色を飽きるまで眺めるのもよいと思う。
テント場を抜けると草地が始まる。
気付けは、回りはお花畑だ。
岩の白と草花の緑のコントラスト。
草原の緑と樹林帯の緑の濃淡。
そらが険しくも美しい風景を造り出している。
稜線はすぐそこに見えるが、なかなか近付いてこない。
よくある話しだが笑えない。
これはシャジンか、それともツリガネニンジンか。
さて最初の岩場だ。
手足を置く場所はあるので、確実に進めば大丈夫。
そして最初のハシゴ。
上から望くとなかなかの高度感と絶景だ。
ピンク色のシモツケ。
そういえば、嫁さんはしばらく肩を痛めていたが大丈夫そうだ。
岩場も難なく登ってくる。
登り以上に下りの時に注意が必要だ。
嫁さんが登ってくるのを待ちながら景色を楽しむ。
ここから眺めると、焼岳の噴火が梓川をせき止めて大正池を造ったという話しが何となく分かる。
一昨日歩いた稜線、そしてその先のまだ歩いていない稜線を眺める。
嫁さんも途中で休んでは眼下の景色に見とれている。
7時35分、カモシカの立場。
カモシカの気分で立ってみる。
・・・
よく分からん。
またハシゴ。
この岳沢のカール地形は何度見ても飽きない。
そしてまた岩場。
そういえば、俺も西穂のときの嫌なももの痛みがすっかり消えていた。
昨日の休憩が良かったようだ。
気付けは岳沢小屋は遥か下の方に見える。
チシマギキョウ。
8時14分、岳沢パノラマ。
さて、ここで景色を眺めながら休憩にしよう。
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