一昨年、大天井岳から蝶ヶ岳に縦走する予定が、テントが壊れ、ここ常念乗越で途中撤退した。
今回はその続きを歩く。
安曇野に入ると常念岳が一番目立ってくる。
山の稜線が見え、良い山旅を予感させてくれる。
6時40分に一ノ沢下の駐車場に車を止め、 準備をして一ノ沢登山口に向かう。
トイレに寄ったりして、7時25分に登山を開始する。
少し行くと山ノ神があり、登山の無事を祈る。
今日は沢沿いに登り、稜線を目指す。
そして何度も渡渉する。
沢を横目に眺めながら登っていくので、暑いこの時期に向いているコースだ。
8時36分、大滝。
地図には大滝ベンチとあるから、 そこによこたわる丸太がベンチのようだ。
ズダヤクシュ。
大滝から30分ほど行くと支流らしきガレ場が広がり、その端にこのハシゴがある。
9時37分、笠原沢。
ここで少し休憩する。
あの稜線が今日のゴール。
川の水で頭を冷やす。
軽く食事をして10時頃に出発する。
そしてまた渡渉。
前にこの道を登ったのは2009年だった。
あの時は常念小屋が90周年の年だったから、去年が100周年ということになる。
空の青より濃いトリカブトの青。
お花畑が疲れを忘れさせてくれる。
クガイソウ。
10時46分、胸突八丁。
途中で登ってきた道のりを振り返る。
沢沿いを登ってきたことがよく分かる。
リンドウ。
胸突八丁からきつい登りが延々と続いた記憶だったが、平らなところも結構あった。
オミナエシとミヤマアキノキリンソウ。
シモツケにトリカブト。
11時13分、最終水場。
小屋まであと1時間を切った。
第一ベンチ。
何だかガスってきた。
ウメバチソウ。
おっ、着いたか?
常念乗越 の標識だ。
11年前は、ここに着くと雪が降り始めた。
12時06分、常念乗越に到着。
この辺ではコゴメグサが咲いていた。
小屋で受付をしてテント場に向かう。
2箇所あるうちの奥の方を選んだ。
テントを張っていると、少しずつ雲がなくなってきた。
・・・と思えば、
テントを設営した後に、急な激しい雷雨で一度小屋に逃げ込んでいる。
この時初めて山の雷の怖さを知った。
そして再びテントに戻ってきた時には14時を過ぎていた。
槍穂高の山々が顔を出した。
今回はこれを楽しみに来たようなものだ。
テント場はかなり空いている。
今日が金曜日ということもあるが、やはりお盆の次の週末は空き気味になるようだ。
嫁さんがコーヒーを入れている間に辺りの散策に行く。
こちらはもう一つのテント場。
こちらの方が小屋に近いが、向こうの方が平らな場所が多そうだ。
乗越の向こうにはふもとの安曇野が見える。
常念岳。
明日はこの山頂を登って蝶ヶ岳に向かう。
常念岳と反対側には横通岳が見える。
前回は壊れたテントを背負って、こちら側からやって来た。
固形燃料とメスティンでゆっくりと炊飯し、ジェットボイルでさっと湯をわかす。
因みに、メスティン担当は俺で、ジェットボイル担当は嫁さんとなっている。
昼食はカレーだ。
さらに明日の朝食のお茶漬け用のご飯と、昼夜のおにぎり分のご飯も炊いた。
食後に嫁さんがおにぎりを握ってくれた。
山でおにぎりを作るなら、炊く時に味を決めると良い。
おにぎりを握る時に味をつけると味が片寄る。
山では水が充分にないからだ。
槍穂高を眺めながらの楽しい昼食。
食後はテントの中でまったりとする。
テントの中で寝ながら槍が見える。
テント泊での至福の時間。
昼食からそんなに時間が経っていないが夕飯にする。
明るいうちに食べて後はゆっくりしていたい。
こんどは軽くスパゲッティにした。
在宅勤務で買いだめした混ぜるだけの具材を持ってきた。
雲の隙間から日が槍に射し込んでいる。
嫁さんが呼ぶので見てみると・・・、
日が槍のすぐ横に沈むところだった。
さあ、明日に備えて早く寝るとしよう。
常念岳・蝶ヶ岳 - 壊れたテントの続きから 1日目
常念岳・蝶ヶ岳 - 壊れたテントの続きから 2日目前半
常念岳・蝶ヶ岳 - 壊れたテントの続きから 2日目後半
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