槍ヶ岳にはいつ登ろうかと、登山を始めてから今までずっと考えてきた。
膝痛に悩ませられながらも、今までの登山のピークともなりそうな今年の北アルプスのラストに槍に行くことにした。
10月9日~11日の2泊3日で表銀座を縦走してきた。
朝4時15分にタクシーで中房温泉到着。
さすがに人の気配はまったくない。
準備を整え4時40分に登山開始。
調子を見ながら大天井岳で泊まるか、西岳まで行くかを選択するつもりだ。
明日の晩、天気予報では山頂は雪らしい。
槍の近くでテント泊したいが、無理な場合も考慮して行動する。
天気次第では、槍の登頂後に少しでも下っておきたい。
後は膝との相談だ。
歩くうちに明るくなり、開けた場所で景色を見ると、紅葉の黄色が手前に広がる。
大天井岳が良く見える。
さらに山小屋の大天荘とその登山道まで良く見える。
今日はあそこのテント場か、あそこに寄らずに西岳か?
7時40分に合戦小屋に到着。
やっと他の登山者を発見。
合戦沢ノ頭辺りで槍が顔を出し、燕山荘が見えてくる。
槍が見えるとやはりテンションが上がる。
歩くだけ高度が上がり、槍が良く見え、また山小屋が近づく。
9時ちょうど、燕山荘に到着。
テント場はさすがにガラガラだ。
ここからの景色は3度目だが、何度見ても飽きることがない。
ここで2度目の朝食をとる。
西鎌尾根の向こうに笠ヶ岳。
双六岳。
右側が三又蓮華岳。
左が鷲羽岳で右がワリモ岳。
中央右が水晶岳。
野口五郎岳。
双六から水晶の山々は8月に行ったので、良くわかるようになった。
本当に燕岳は見るのに良い山だ。
ちなみに今回は先を急ぐので燕岳はパスした。
景色を楽しむときりがないので出発しよう。
9時40分に燕山荘を出発。
少し行って燕岳を振り返ると、その右に見えるのは剣・立山のようだ。
さて表銀座を楽しもう。
あれが有名な蛙岩。
次に大天井が遠景の目標になってきた。
さて喜作レリーフの分岐まで来た。
ただ今12時ちょうど。
さてどうしよう。
大天荘までなら後40分。
西岳まではあと3時間30分。
迷いに迷って西岳に向かうことにした。
喜作新道だ。
しばらく行くと、真下(のように見える)に大天井ヒュッテが見えてきた。
13時10分大天井ヒュッテに到着。
再び地図を見る。
西岳までは、あと2時間50分。
膝が心配だ。
ここならまだ40分で大天荘に戻れる。
嫁さんが「どうする?行ける?ここから先は西岳までないよ。」と心配して聞いてくる。
やはり行こう。
西岳まで行ける、いや行っておきたい。
今日は膝の痛みもないし、この天気なら大丈夫。
少し行って、思わず大天井ヒュッテを振り返る。
槍と東鎌尾根が近づいてくる。
左側に常念岳も見えてきた。
大天井も遠ざかり、鷲羽・水晶方面も遠ざかる。
それにしても段々と槍が迫力を持って近づいてくる。
常念岳の鞍部に常念小屋も見えた。
6年前の同じ頃に常念岳に登ったっけ。
ヒュッテ西岳まで後1.3Kmだ!
頑張ろう!
ここを曲がれば見えてくるか?
あそこを越えれば見えてくるか?
なかなか西岳ヒュッテが見えてこない。
やっと、やっと山小屋が見えた。
テントは1張りだけだ。
午後4時ちょうどに、西岳到着。
中房温泉の朝4時40分に登山開始して、今日は本当によく歩いた。
嫁さんもお疲れさん!
明日はこの東鎌尾根からだ!
西岳ヒュッテには上段と下段のテント場がある。
多少の風はあったが、槍を見たくて上段のテント場にした。
下段では常念岳しか見れない。
早々に食事を取り、6時30分に寝床につく。
夜中に風がより一層激しさを増す。
今まで経験したなかで一番激しい風だ。
おかげで夜中に何度も目が覚めたが、それでも疲れのせいか都度すぐに眠ってしまう。
一晩中テントのはためく音を聞きながら眠りについた。
槍ヶ岳 - 王道の表銀座縦走にて 1日目
槍ヶ岳 - 王道の表銀座縦走にて 2日目(前半)
槍ヶ岳 - 王道の表銀座縦走にて 2日目(後半)~3日目
今までの山行一覧